吉田寮: 老朽化が進んだおんボロ寮
The satellite view of Yoshida-ryo on Google Earth shows the overall structure of the dormitory.吉田寮が建築された約 1 世紀前には沢山あった木造大学寮だが、現存するのはこの寮だけではあるまいか。 吉田寮は1913 年に建てられた。 当初から寮生の寮自治会によって運営されており、入寮選考も自治会の手に任されている。 1971 年に文部省は「さまざまな紛争の根拠地」と称して学生寮の閉鎖や規制を行い、同自治会は存続の危機にも直面した。 1979 年には京都大学当局が吉田寮閉鎖に向けて動き出した。10 年以上にも及ぶ反対運動を繰り広げたが、最終的には現在の吉田寮の向かいに位置する吉田西寮の取り壊しが決定された。
学生運動の消滅と共に寮閉鎖に向けた運動もおさまったものの、1995 年の阪神淡路大震災の余波を受け、再び老朽化した建物の立て替え問題が浮上。大学側は寮閉鎖を望んでいることもあり、数十年もの間、寮の補修は行われていない。
現時点では、吉田寮の将来についての結論は出ていない。 数年前から寮生の間で、ホールから各部屋までイーサネットケーブルを引くなどちょっとした改良は行われてはいるが、本格的な修繕工事について話し合いが始められたのはごく最近のこと。 未だに学生の住居として使われている同寮は、単なる補修では十分な安全を確保できないと考えられている。にも関わらず、自治会は、大学当局を通さずに歴史的建築保全基金を募るといった話し合いがされており、&
これに対し大学側は、地震対策も兼ねた安全な建物への建て替え案を主張している。 しかし2001 年に台風が猛威を振るった際、570 名以上の警備員と教職員により寮生は立ち退きを命じられた東京大学駒場寮閉鎖のような強行姿勢が、吉田寮に対して取られるとは考え難い。
吉田寮はもともと男子の学部生のみ入寮が許可されていたが、1985 年から女子学生の受け入れも開始した。1991 年には留学生の入寮も認めている。さらに、1991 年になると院生を含めた全ての京都大学生の受け入れを開始、新入生から大学院卒業まで寮生となることが可能となった。
寮内設備は、現代の平均水準以下であるものの、寮費月額 2,500 円(内訳:寄宿料 400 円、水道光熱費 1,600 円、自治会費 500 円)という破格値である。つまり、ボヘミアンな雰囲気を醸し出す吉田寮は、自費で生活せざるをえない中国人留学生といった経済的に困窮している学生にとっては非常に魅力的な住居なのだ。
吉田寮を訪問
大部屋での宿泊も一泊 200 円から受け付けており、節約家で冒険好きな旅行者にはお勧めだ(非常に汚く、ベッドはない)。同部屋は、学期初めに部屋割りが決定するまで新入寮生用の仮部屋として使用されているので、一般客は利用できない時もある。

最古のおんボロ寮にある食堂でロボットを作る大学生はウィリアム・ギブスン氏の小説の 1 シーンに出てきそうだ。
&大学祭中、吉田寮の外に建てられた屋台。
&トイレとして機能はしているものの、塗装工事の必要あり。

古い食堂で開催されるステージショーの光景。 食堂は、パーティーやパフォーマンスにも度々使用される。
&吉田寮の正面玄関。
&受付の拡声装置。 まだ使えるようだが、最近使用された感じはしない。

散乱した部屋に置かれた新鮮な食材は吉田寮ではお馴染みの光景。

麻雀室。
&古い食堂の台所は現在では、バンドのリハーサル会場として主に使用されている。 ドア付近に予約票が置かれており、事前許可が下りていれば寮生以外の使用も可能。
&食堂正面の壁ほど破損の激しい箇所はあまり存在しないが、吉田寮が生き残るにはどれだけ早急に修繕が必要かを示す良い例である。 寮生や前寮生が自分達で補修工事を行う計画の現実性を計るための試験プロジェクトとしてこの場所もあげている。

20 世紀初頭では一般的であった、実用性を考慮した典型的な日本建築。
&寮内の敷地に関しても大学は関与していない。

電線(もちろんイーサネットも)は後で付けられたもの。 少しでも広いスペースを確保するため、廊下には家電やその他の備品が置かれており、調理も廊下で行う。
&縁側とたくさん窓がある吉田寮は、風通しの良い伝統的な日本家屋を思わせる。

現在住人のいない典型的な個室の様子。 建物内廊下に通じるドアだけでなく、直接外に出られる戸もある。
&同部屋の内部。 6 畳の畳部屋。畳が取り外され、木床がむき出しになっている部屋もある。

写真右端には調理場が見られる。
&吉田寮で人気のビデオゲーム室。 麻雀室、漫画図書館、ビリヤード室、食堂に加え、正面玄関も寮生の溜まり場となっている。
&ビデオゲーム室の本棚の写真。
&部屋のサイズは小さいものの、自室には置けないような娯楽用品が時を経てここに所狭しと置かれている。
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