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MISIAが世界へ向けて歌う

MISIAが世界へ向けて歌う

国連名誉大使に任命された日本人シンガーにCNNGoがインタビュー
MISIA過去数年間、MISIA は様々な問題への感心を高めている。

32歳になるシンガー、MISIAは、2010年3月1日に国連事務総長より 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10) 名誉大使に任命される。 アジアで最も成功した歌手の一人として得てきた過去10年間の実績が評価されたのである。

世界中の子供の教育支援団体 Child Africa を設立した後、彼女は様々な問題への感心を高めている。7月7日の誕生日パーティには 国連オックスフォード飢餓救済委員会, World Swim Against Malaria などの代表者が出席。CNNGo  はそこでインタビューを行った。 

 

MISIA
2009年にケニア、マラウイ、マリを訪れた。
CNNGo: 国連での活動について教えてもらえますか?どのような役割を担っているのですか?

MISIA:私の主な役割は、この『生物多様性』を、より多くの方々に知ってもらう事、COP10が行われる事を知ってもらう事、そして『生物多様性』についての知識と意識を持ってもらえるように、アーティスト・シンガーMISIAとして伝える事だと思っています。

私は学者でも、政治家でも、生物多様性の専門家でもありません。だからこそ、難しい形ではなく、より専門知識がない人と同じ目線で、『生物多様性』の重要性をうったえられたらと思います。

また、SATOYAMA BASKETというサイトを立ち上げ、生物多様性とは何かを学ぶ事が出来るようにしています。私自身が、生物多様性について学ぶため、現状を知るために視察に行っているのですが、その様子を映像や文章で伝えていますので、それも是非見てみて欲しいです。

トークショウやライヴでも普及活動をしています。現在行っている『星空のライヴⅥ』では、殆どのライヴが森の中など野外で行われ、自然を感じてもらいながら、生演奏で音楽をお送りし、音楽を楽しんで頂く中での、生物多様性を感じてもらおうと思っています。またBiodiversity Bandを制作し、収益を国連を通して生物多様性保全のための活動に寄付したり、会場には、生物多様性のブースを環境省の協力のもと設置したりもしています。

CNNGo:南アフリカのW杯に行かれました。そこでの活動内容を教えてもらえますか?

MISIA:FIFA ワールドカップ公式アルバムListen Up!』が収録され、その曲を実際に、南アのヨハネスブルグのネルソンマンデラスクエアにてライヴで披露してきました。この曲は、日本が誇るDJ MUROと、マルチな才能あふれるJPからなるユニットM2Jによる楽曲で、ギター&コーラスでは、NY在住のカメルーン人フランシス•ジェッキーが参加しています。日本の初戦の相手がカメルーンということもあり、前哨戦として歌わせて頂きました。

SONYが主催するイベントに参加したのですが、その際には、3Dで制作されたPVも初披露。ライヴの模様も3Dで同時にステージに映されるなど、立体感と臨場感溢れるライヴだったのではないかと思います。客席の皆さんが全員、3Dのためのサングラスをしていた姿は壮観でした。

もちろん次の日に行われた日本対カメルーン戦を観戦しました。試合後、日本が勝った事も嬉しかったのですが、加えて、地元の人たちが「おめでとう」と声をかけてくれたり、人種や文化を超えた繋がりを感じ、感動しました。

MISIA
渡辺貞夫、Juanes、Youssou N'Dour、Bono、MISIA。2008年5月29日、「One For All」イベントにて。
また今回は、ケープタウンにある「Football for Hope Center」を訪問し、子供たちと触れ合う機会がありました。このプロジェクトはFIFAが取り組む、サッカーを通しての社会貢献活動です。サッカーのコーチが在任していて、指導を受けられる他、ダンスやSONYが提供している映像技術を学べるプログラムがあります。そうして集まって来た若者達に、エイズ/HIVの検査、カウンセリング、蔓延防止教育を提供しています。『Listen Up!』の収益は、このようなセンターをアフリカに20カ所作ろうという活動に、寄付されています。

全ての曲が、アフリカ人アーティストとのコラボレーションで作られている素晴らしいアルバムです。元大統領ネルソン・マンデラの演説も入っています。想いが込められたアルバム。WORLD CUPは、終わってしまいましたが、是非、多くの方に聴いてもらいたいです。

CNNGo: What 南アフリカではどのような経験をしましたか?それはその他のアフリカの国とは違っていましたか?

MISIA:南アフリカで驚いたことの一つには、これまで訪れたアフリカに比べて非常に経済的に発展していることでした。しかし、街から少し離れるとスラムが存在し、若者の70%が、失業しているなど、実際には貧富の格差が非常に大きいということも感じました。試合を観に行ったスタジアムで、もの凄く嬉しそうに仕事をしていた若者達が印象的でした。仕事があること、自分にやるべきことがあることは、幸せなことだと、アフリカに行くと改めて気づかせられることが多いです。

治安が悪いという話もありましたが、とくに怖い思いは何もしませんでした。スラムに行った時でさえも。治安が悪い場所があることは事実だと思いますが、貧富格差の大きさが、南アフリカの犯罪発生率を高めているという問題もあると考えています。

CNNGo:今回のW杯は、アフリカが発展していることを世界に示したと思いますか?ほとんどの地域がいまだに貧しいという事実を理解していない人々も多いと思いますが。

MISIA:アパルトヘイトが数十年前まで存在していた南アフリカでのWORLD CUP開催は、非常に大きな意味があったと感じています。南アフリカが今日まで向き合って来た問題を思うと、よりそう感じます。大切なことは、今回の開催を未来へ繋げることです。

貧困問題も、エイズ/HIVも、今すぐ全てを解決することは困難かもしれません。しかし、この世代で、この悲しみを終わらせることは、決して不可能なことだとは思いません。

社会活動をしていて、いろんなことを知ります。悲しい事を多く知ります。知ること自体が辛く感じることもあります。しかし、知っていれば、この悲しみは生まれなかった、と思う事が多くあるのです。アフリカの人々には、たくさんのことを知って欲しい。私たちも、世界のことを、たくさん知って行くことで、変わることがあると思います。

MISIA
地域コミュニティのために水を集める。
CNNGo:
Child AFRICAの活動は、将来的にどのような方向へ向かいますか?

MISIA:今年の5月に、 mudef (Music Design Foundation) という財団を作りました。私も理事のメンバーに入っています。mudefは、活動の根本に「ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた普及啓発」を置いています。MDGsは2015年までに達成すべき世界的な8つの課題ですが、その一つに生物多様性やすべての子どもが小学校に通えるようになることが含まれます。 Child AFRICAでの活動は、この活動の一環になります。

今後は、mudefを通じて、アフリカの子どもの支援や生物多様性だけではなく、MDGsに含まれる様々な問題に向き合いたいと考えています。

また、今年の3月にCOP10名誉大使に任命されて、今後はこれまで取り組んできたアフリカだけではなく、世界の生物多様性の問題にも取り組んで行きます。生物多様性は、あらゆる命と命がつながり合い、その恵みに感謝することを意味しています。

私はこれまで、アフリカの問題に取り組む中で、世界の貧困問題、紛争問題、環境問題、これらは全て繋がり合っていると感じるようになりました。とくに、人間が引き起こしている問題は繋がり合うことが多いと、活動の中で感じます。世界中でおきている様々な問題を今後どのように取り組むのか考えたとき、これまでの枠組みを広げ、より広い視点で、考え、学び、メッセージを発信したいと考えるようになりました。

CNNGo: 日本人アーティストがチャリティ活動を行うことはあまりありません。あなたがチャリティ活動を始めたきっかけは?

MISIA:活動の根底には、私が長崎出身であることが大きいと思います。実戦で原爆を投下された経験を持つ長崎では、非常に子ども達への平和教育に力を入れています。私がこの教育で学んだ事は、『悲しみの歴史を繰り返さない』ということでした。しかし、世界では沢山の悲しい歴史が繰り返されています。その理由が知りたいし、どうすれば良いのか、知りたいのです。それは、お互いの物質的なことに限らず、精神的な豊かさに繋がると思うからです。

社会活動の中では、結果的にチャリティ活動になることが多いのですが、世界のことを知るための、お互いの事を知り合うための活動だと思っています。

日本人のアーティストの方の中にも、さまざまな取り組みをされている方が出てきています。国連機関やNGOの親善大使や、独自の活動をされる方もいらっしゃいます。

CNNGo: 先週ダライ•ラマが東京にいた際に、以下のように話していました。どのように思われますか?

「あなたが好きであろうかなかろうが、英語は普遍的な言語です。英語を学び、海外に出かけてください。これは非常に大切なことです。」「日本は高い技術をもつ国です。あなた方はそれをもって、世界に、賢く関わるべきです。日本の若者は日本国内にいて、問題を抱えています。世界に出てください。アラビア、アフリカ、南米…あなたはたくさんのことができるはずです」

MISIA:英語は、世界に出る時に、非常に便利で、大切なコミュケーションラングウェッジだと思います。実際、アフリカに行った際も、殆どは英語でのコミュニケーションでした。しかし、日本語以外で話す時、日本語の中でしか表現が出来ないことがあることに気づく事も事実です。物事を伝える際、出来る事ならどちらの言葉でも伝えていきたい。

世界を見る事についてですが、そのことは、非常に大きな財産を私たちに与えてくれると思います。私も実際にアフリカに行ってみて、世界ではまだまだ私たちのやるべきことがあることに気が付きました。また、世界で自国がどのように見られているのか、自国が世界でどのようなことをしているのか、実際に見たり、聞いたりする事も多いです。自分がどこにいるかを知るには、近くを知り、遠くを知ることが大切です。ただ、行って帰って来ないのではなく、その感じたこと学んだ事を、自分の国に持ち帰り、そしてそこで伝えた事によって発展したものを、また外に持っていく。

その繰り返しが、互いの発展を生むのだと思います。また、その繰り返しが出来る体勢が日本に、世界に、これからもっとあると良いと思います。

 

Robert Michael Pooleは、日本の音楽業界に精通している。

 

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