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国立ファーム: ポルノビジネスのノウハウを野菜の世界に

国立ファーム: ポルノビジネスのノウハウを野菜の世界に

高橋がなり、日本の農業を復活させ、都民に最高の農産物を提供するために10 億円を投資して会社を設立
Kunitachi FarmA worker at the Ebisu location of Nouka no Daidokoro works behind the famed "fresh greens on ice" salad bar.

野菜とポルノを話題にするとは、 CNNGo はタブロイド紙へ転向しようとしているのかと思った人もいるかもしれない。 しかしそうではない。国立ファームは時代精神、つまり起業家精神、主要産業の構造的変革、そして農業復活という現在の日本に必要なものをすべて総括したものなのである。 しかもこのストーリーは、単なるフェチ事件よりもずっと興味深い!

高橋がなり氏は、アダルトビデオ会社«1» 「ソフト・オン・デマンド」 の社長として、名前を馳せた。 彼は、引退後 (やはりポルノも疲れるのだろうか? )、 10 億円を自己投資して、 2006 年に国立ファームを設立した。 高橋氏自身にとって、ポルノ映画から農業への転換は、人々が思うよりも向こう見ずなものではないそうだ。「僕がアダルトビデオ業界に入った当時、商品を実際に作っている一番重要な人々にはほとんど稼ぎがありませんでした。 その代わり、配給会社が儲けていたのです。 だから私は、ものを作る人たちがちゃんと評価される業界を作るよう努力しました。 そして、農業に従事しようと考えた時、農業の世界でも、ものを作るという行為が正当に評価されていないことに気がついたのです。 それで、アダルト業界で得た成功を農業の世界に生かしてみようと思いつきました。(原文英語)」と高橋氏は説明する。 そこで生まれたのが 「農業改革」 というアイデアである。

農場から直接消費者の口に

国立ファームは現在、 200 人の地域の農業経営者と直接契約を結び、高橋氏が営むレストランチェーンと、販売用の野菜を調達している。 これらの農場には、除草剤を使用しないという最低条件が課されており、「カッコいい農業従事者」という高橋氏の考えを理解できる人たちがこの事業に関わっているのだ。 収穫した農産物は、2007 年初めに高橋さんが東京西部にある国立に開店したレストラン、農家の台所に供給される(東京都国立市東 1-16-17 、ポポロビル南館 3 階、電話: 042-571-4831)。 一方、味噌やジャムなどの包装された商品は、取引先の百貨店の食品売り場に出荷される。 

国立ファーム
恵比寿の 「農家の台所」 の内装は、展示されている農民の写真がなければ、古い農家のように見える。
現在、レストラン 「農家の台所」 は、東京中心部 2 箇所にも事業展開を果たしている。 恵比寿店(渋谷区恵比寿南 1-7-8 恵比寿サウスワン 1 階、電話: 03-3719-4831)、新宿店(新宿区新宿3-5-3 高山ランド会館 4 階、電話: 03-3226-4831)。 レストランのランチは、特に若い女性に人気。 手頃な価格のセットメニューに加え、氷の上に様々な生野菜がきれいに並べられたサラダバー、店内で作られる何種類ものフレッシュジュース等がある。

また、レストランの白い壁と木の梁の内装は、伝統的な農家を思い起こさせる。壁には笑顔の農家の人たちのポスターが貼られ、テーブルでは彼らが作った農作物が見れる。 これらの写真は、消費者と、お皿に盛られた食材を実際に育てた人々とを結び付けるのに役立っている。 彼ら 「スターファーマー」 は、イチローや松井秀喜が野球で活躍したように、次世代を鼓舞しているのだ。 私は優れた農家の力を借りて、農業界全体の変革をしているのです。(原文英語)」と高橋氏は話す。

「実行、確認、計画」: お洒落な農家の人々、女性と未来

国立ファームは、農家の有名人を仕立て上げるというとてもモダンな試みである。 農家の台所は、野菜をテーマにしたプラネットハリウッドという雰囲気も若干ある。 また、国立ファームのウェブサイトのブログは頻繁に更新され、スターファーマーの人気を保つよう努力している。 主流メディアからもこのサクセスストーリーは注目されており、文化知識系雑誌 (Brutusなど) から 10 代の流行雑誌(ViViなど)の取材に加え、テレビ番組の取材も数えきれないほど受けてきた。 国立ファームは、農業をニュースにしただけではなく、流行として広めたのである。

高橋氏の国立ファームへの取り組みは試行錯誤の連続、つまり彼が言うところの 「実行、確認、計画」 だ。 この 3 年半、彼は 「農家の台所」 に加え、様々なプロジェクトに着手してきた。 2008 年 2 月、千葉県の使われなくなっていた農場を購入し、より都会である国立で既に監督しているコミュニティファームに加えた。 田舎の山形県には 「国立ファームガールズ農場」もある。これは 「女性の視点から農場を経営する」 という目的で 1 年前から開始。 すべて女性で構成されるチームは、特に女性の消費者に好まれそうな農産物 (例えば、プチトマト) を育てている。

売れ行きは好調だが、高橋さんは初期投資の 90% を使い果たしてしまっている。 「残りの 1 億円は、この企業を利益を出す会社に変えるために使う予定です」 と彼は語る。 前職から得た財産があるとはいえ、 2 回目の引退などまったく考えていないのだ。 挑戦は尽きることがない。