食卓に上がる食べ物への知識を深める
東京ローカルレストランプロジェクトでは、東京に店を構える様々なレストランから各地方の地元食材や生産者の思いを発信し、食通家をうならせる素晴らしい料理の数々を提供している。
By Rebecca Milner 25 June, 2010各地域の生産者と東京のシェフがタッグを組んだ東京ローカルレストランは、季節の食材を取り入れた各地方の新「郷土料理」を味わえるお店である。 東京にあるお洒落なレストランで月に 1 度開催される同イベントは、人数限定。各回ごとに店舗も変わる非常に珍しいプロジェクトだ。
同プロジェクトのメンバーで 2008 年にこの企画をスタートさせた浅雄一さんは、 「東京の料理の質の高さはミシュランガイドを見ても一目瞭然ですが、食材そのものに関しては今まであまりこだわられていなかったと思います。 そこで、食材を育てる『産地』への関心を高めてもらうために東京ローカルレストランを企画しました。(原文英語)」と、同プロジェクトに託した思いを語ってくれた。
食材を通して生産者と消費者を結びつけるのが、東京ローカルレストランプロジェクトの狙い。産地の魅力

顧客はスパークリングワインを味わいながら、これから振舞われる料理に登場する食材や自然環境、生産者の話に耳を傾ける。 そんな難しい話を聞いたら食欲が失せてしまうと思うかもしれないが、そんなことは全くない。ちょうどレストランで「シェフのおまかせコース」をオーダーしたときに聞けるような、食を身近に感じさせてくれる説明なのだ。
地方の農産地の写真やスライドは、お洒落なデザイナーズダイニングルームとは対照的。 だが紹介される写真は全て同プロジェクトメンバーであるプロの写真家によるものであり、農業や農村生活の魅力を消費者に伝えることに成功していると浅さんは説明する。同イベントに参加している農家は、自然農法を用い、一般的な流通経路に頼ることなく高級旅館と直接取引を行うなど、独立した経営を行っている。
東京ローカルレストランに届けられたこれらの伝統食材は、シェフの手によって山菜よりもオリーブオイルに詳しい今時の顧客の口に合うよう調理される。 直近の第 19 回目の東京ローカルレストランでは、秋田県特産の香りの強いしいたけやきりたんぽ(杉の棒に潰したご飯を巻きつけた秋田の郷土料理)など、山の幸の食材を使った料理が紹介された。 調理を担当されたのはフレンチシェフの荻野伸也さん。この企画は、荻野さんにとっても今までになくユニークなものであったに違いない。
日本各地で農業を営む、様々な農家の人々がメンバーになっている。地方の幸

人気レストラン、「フレンチレストランオギノ」のシェフである荻野さんは、様々な秋田県の特産物を使い見事なランチコース 6 品を紹介した。 しいたけはテリーヌへと姿を変え、きりたんぽは蒸した岩魚やその他秋田県選りすぐりの食材と共に食卓へと登場した。 特に大好評だったのは、トマトとじゅんさいにリコッタチーズを合せたクレソンムースの前菜。 ちなみにじゅんさいとは、秋田で初夏に採れる食用水生植物で、醤油、味醂、酢で味付けして食べるのが一般的である。 つまり、東京ローカルレストランでは、ハードコアな食通家でさえめったに味わったことのない珍しい料理の数々が楽しめるのだ。
これこそが浅さんの狙うところ。 「日本人にとって、東京は欲しいものが何でも手に入る最高の場所なんです。でも、地方には東京で体験することのできない特有の魅力がある。地元食材、新鮮な野菜、綺麗な水から得られる食文化の歴史などがまさにその例です。」と、浅さんは説明する。
local-restaurant.jp
french-ogino.com
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