カロリーフリーで「ゼロライフ」
ゼロ計画に備えた食料 1 日分最近の食業界のキーワードは「ゼロ」。 ノンカロリーフードやゼロカロリードリンクは日本に蔓延しつつある。
250 円ポッキリで高カロリーな牛丼 にありつけるというのに、日本人はゼロカロリー摂取(?)するがために高いお金を支払うのだ。

ゼロへの挑戦
お腹を空かせたサラリーマンは牛丼屋カウンターに並び、 OL達はお弁当を食べる。その後ゼロカロリーゼリーを味わってカロリーの帳尻を合わせている。
ノンアルコール飲料の分野では、サントリーから登場した麦芽ベースの All Free が休肝日と称するサラリーマンの間で爆発的な人気を博し、なんと発売 1 週間で売切れ。サントリーは一時的に販売を中止して生産ラインを整えなければならなかった。
ちなみにアルコールフリー、カロリーフリー、シュガーフリーの All Free(1 缶 350 ミリリットル)は最低 90 円で買える本物のビールに対し、138 円と高い。
ゼロライフへの道

日本の消費者の心に潜む禅と無の概念が、知らぬうちに「ゼロ」と「ノン」という社会的観念を生み出してしまったのだろう。 ノンアルコールビールを筆頭に、巷に存在するゼロカロリー食品や飲料に加え、 無煙タバコまで登場する有様だ。
日本のゼロ金利政策もこの流れを汲んだものだったのであろう。
そこで筆者はこの日本で流行しつつある「ゼロライフ」を追求すべく、カロリーゼロ食品のみを摂取して 1 日生活してみることにした。 100 ミリリットル中 5 カロリー以下であれば一般にゼロカロリーと呼ばれる食品や飲料に当たる。 1959 円分のゼロカロリー食品、計 350 カロリー(白飯お茶碗 1.75 杯分)を購入し、1 日ゼロ計画をスタートさせた。
近所のスーパーマーケットで入手したゼロカロリー商品は、ゼロカロリーゼリー 2 つ、いちごミルク味のカロリーゼロキャンディー 1 パック、カルピスクリアゼロ、三ツ矢サイダー All Zero、Vitamin C.C.Lemon Zero 、コカ・コーラ Zero 、ロッテ Zero ビスケットクランチチョコレート、休む日の Alc.0.00 %、サントリー All Free 、Asahi Point-Zero 。ちなみに All Free は、再び品切れになる可能性を考慮して、6 本入りを買った。

午前 9 時 朝からビール?
甘味料たっぷりの朝食と言うべきだろうか。 ビール成分はさておき、筆者はストイック、いやゼロイックに計画を進めるべく剣道の練習予定を中止して運動量も極めてゼロに近づけることにした。 さて、どのカロリーゼロ食品から摂るべきか悩む。 朝食にビールはどうだろう!
1 日の始まりはノンアルコールビールでキマリ。 結局、朝食がシリアルであれ、麦芽ベースの飲料であれ、食べ物であることに変わりはない。要は見た目の違いなのだから(注意:低血糖により、判断力が鈍り始める)。
ちなみに All Free の缶に謳われていた「リッチでクリアな風味」というのは一体どういうものなのかイマイチ理解できなかったものの、ビールらしからぬほろ酔い気分を微かに楽しむことが出来た。 次に筆者は、ゼロカロリーながらレモン 70 個分のビタミン C を含んでいるという Vitamin C.C.Lemon Zero を飲むことに。 何と言っても果物は大切だ。
そしてそのままピーチ味のゼロカロリーゼリーにも手を伸ばす。ちなみに「目で味わう料理」を大切にする日本らしく、ハート型のナタデココが入っていた。
午前 11 時 レタスの代わりにビスケット

ゼロ計画は思わぬところでつまづいた。なんと昼前に食べたロッテ Zero ビスケットクランチチョコレートが、大々的に「ゼロ」と謳っているにも関わらず、実際にゼロなのは糖類のみで 1 本(10 グラム)当たり 42 カロリーもあることが発覚したのだ!
しかし、紛らわしい箱の裏に書かれていた「1 箱(5 本)で 300 グラムのレタス 2.6 個分」という文字が筆者をなだめてくれた。 血糖値の下がり過ぎた筆者の脳は、深く考えることを放棄した。
午後 1 時 軽い昼食
いつもより早いランチはゼロカロリー、ゼロアルコールを実現した Asahi W Zero と Asahi Point-Zero のダブルアサヒコンボ。 Asahi Point-Zero が 100 ミリリットル当たり 22 カロリーという事実を除き、両ノンアルコールビールの味に大した違いはない。 勝者! Asahi W Zero !
その後、レタス繊維と自分に言い聞かせながらロッテ Zero をカルピスクリアゼロで流し込む。 さて、三ツ矢サイダー Zero とコカ・コーラ Zero Free を目の前に、どちらを先に飲むべきか決められなかった筆者は、コーラのラベルに書かれていた「enjoy your evening(夜を楽しもう)」という言葉をまんまと真に受け、従順な日本の消費者のごとく日没後に楽しむことにした。炭酸で胃袋をふくらませながら、この三ツ矢サイダーゼロのおともには、どんなゼロ食品が良いのだろう?
午後 7 時 ゼロへのカウントダウン

巷には数え切れないほどのカロリーゼロスィーツが存在している(しかしゼロがいっぱいあっても、ゼロはゼロ)。 1 日持つように大切に食べていた 4 本目のロッテ Zero を食べ終えると、時間は既に夕食の刻となっていた。
今晩の夕食メニューはキリンのノンアルコール飲料休む日の Alc.0.00 %、ノンカロリー炭酸飲料コカ・コーラ Zero Free 、そしてマスカット味の食後のゼロカロリーゼリー。 食前に食べるスウィーツか、それとも食後の別腹に入れる食べ物か。何とも親切な日本の食品メーカーは、スィーツを食べるタイミングまでしっかりパッケージに記載してくれている。
すっかり空っぽになったお財布と、ふくれあがった筆者のお腹。しかし、満足感というものは全くない。ただフワフワした感じがするだけだ。
「ゼロ」を食べ尽くして残ったものは、口の中に甘ったるさだけである。筆者の体は、自然なゼロカロリーの液体を求めていた。水をくれ!




