上海臭豆腐クッキングレシピ
古靴の臭いにも似た臭豆腐の臭いは何とも強烈だが、その魅力もまた強烈で上海人にはたまらないらしい。臭豆腐にはいろいろな料理法があるが、上海で人気なのは、甘くてスパイシーなソースをかけた、から揚げスタイル。かなり臭い一品だ。
だが臭豆腐を揚げる独特の臭いをかぎつけた上海人たちは、まるでセイレーンの甘い呼び声に惑わされた水夫にように、その臭いをたどり、このお手軽な屋台フードのもとへと招き寄せられる。 もちろん上海に住む外国人でこの伝統に従う者は稀だ。

「正直言うとね、外国人のお客さんはあなただけなんですよ」というのは、私のお気に入りの臭豆腐屋台のリュウさんだ。
「普段はこんなに早くは売っていないんですよ。上海人はみな仕事帰りや学校帰りの、家に帰る直前に買っていくのでね」
リュウさんは、角切りにした豆腐を沸騰する植物油でほんの数秒だけ揚げる。 油を切り、串刺しにする。4つで1元だ。彼はソースを並べ、客に自分で味付けさせる。
「私の好きな味にするより、お客さんが好きにしてもらうほうがいいでしょ。食べるのはお客さんなんだから。辛いのが好きな人、甘いのが好きな人、両方組み合わせる人、いろいろですよ」
この言葉で、中国風煎餅屋のメイ リンさんが話していた、甘いものにスパイスを利かせるコツを思い出した甘辛の組み合わせは、陰と陽のバランスに通じる、というのだ。 この真理は臭豆腐にもあてはまる。
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この臭いのもとは何?
臭豆腐について語る時、ほとんどの話題は臭いについてであって、味ではない。 リュウさんはこともなげに、「豆腐が臭いのは、カビているからですよ」といった。
「普段はこんなに早くは売っていないんですよ。上海人はみな仕事帰りや学校帰りの、家に帰る直前に買っていくのでね」。— 臭豆腐屋台の主人、リュウさん談
豆腐は発酵させた乳汁に漬けこまれる。これはチーズの製造過程とかなり似ている。 しかしこの漬け汁には、野菜、肉、ときには乾燥した海藻も加えられる。
「このレシピは家の秘伝でね」とリュウさんは言う。 「私の豆腐を気にいっているお得意さんがいるから、他の店に作り方を知られたくはないね」
と言いつつも彼は、漬け汁をまるまる1カ月も発酵させていると教えてくれた。工場で作る豆腐の場合、発酵時間は、最長でも2日だ。
彼は「ここの臭いなんて、漬け汁の臭いに比べたらかわいいものよ」と続けた。
かわいいものでかまわない。
リュウさんはその発酵した漬け汁へ、豆腐の堅くて大きなかたまりを1週間漬けこむ。これは想像でしかないが、中国本土でもっとも菌の多く繁殖している食べ物かもしれない。
臭豆腐の屋台に並んでいる間、臭いに耐えることができるなら、是非試してほしい。味は不快でもなければ臭くもない。 臭豆腐は驚くほど、そう、皮肉なほどクリーンな味で、中身はソフトでとろけるようだ。
もっとも、気にいらなかったとしても、少なくとも武勇伝にはなるだろう。 (さらに勇名を馳せたいなら、 「マッチョ(?)な食べ物」リストに挑戦するべし。)
臭豆腐を手作りする
道路脇の臭い屋台はさすがに抵抗があるが、この伝統的食物をちょっと食べてみたいというなら、家で作るという手もある。
スーパー カルフールで売っている豆腐は、リュウさんの説明よりすこしだけ菌の少なそうなプロセスで作られている。 その角切りの豆腐は1日しか漬けられていないし、漬け汁自体も数日発酵させただけだ。

臭豆腐
(一人分)
材料
- 発酵乳に漬けられた豆腐4切(カルフールの豆腐コーナーにある)
- 植物油3カップ(鍋に入れたとき2.5センチほどの深さになる量)
- 味噌小さじ1
- チリソース、または粉トウガラシ 小さじ1
作り方
- 強火で鍋を熱する。
- 植物油を入れる。
- 油が十分高温となり、水や小麦粉を入れるとはじくようになったら、適温だ。
- 切った豆腐をそっと静かに油の中に入れる。豆腐同士がくっつかないようにやさしく混ぜる。
- ときどきかきまぜながら、2分間揚げる(臭いはじめる!!)。
- 少し茶色く色づいたら裏返し、きつね色になってパリッとしてくるまで2~3分揚げる。
- ペーパータオルの上にのせ、油をきる。
- 皿に並べ味噌とチリソースをかけてできあがりだ。
- あつあつを頂こう。
注意: 臭豆腐と呼ばれるだけのことはあり、家中が臭うので覚悟すること。




