Au Yeung Ping Chi: 香港で発見!お洒落なあの世
Au Yeung Ping Chi さんがあの世にいるヒップな若者のために iPhone、Gucci のバッグにピリ辛手羽先を紙で作り上げる
By Tiffany Lam and Zoe Li 24 September, 2010物で溢れたBo Wah Effigies の店内で、若い男性が注意深く厚紙を切り抜いている。棺桶にいれるサングラスを作っているのだ。 父親の仕事を受け継いだ紙職人の Au Yeung Ping Chi さんは、昔ながらの紙工芸の世界に新たな風を送りこんでいる。色紙と糊だけを用いながら、iPhone や Gucci のハンドバッグなど現代的な流行商品の数々を作り上げているのだ。
Au Yeung さんの紙工芸は、若くして亡くなった親族を持つ香港人遺族に定評がある。
トレンドアイテムの模倣品を捧げることで死に対する悲しみが和らぐのではないでしょうか。 — 紙工芸職人 Au Yeung Ping Chi さん
紙を燃やし、死者を弔う風習のある中国では、紙工芸ビジネスがある。金時計や車、時にはメイドまで、あらゆる高級品や憧れの品物を紙で作り、愛しい死者があの世で受け取れるよう墓地で燃やすのだ。
Au Yeung さんはデザイン学校を卒業したあと、父親の店を手伝い始めた。約 10 年前のことである。
「初めて作った紙アートはダンスマシーンで、 約 300 香港ドルという値段で売れました。 それ以来、若くして亡くなった方々が欲しがっていた模倣品を作り続けています。(原文英語)」と Au Yeung さんは話してくれた。
Au Yeung さんは、高齢化が進み、過去 70 年間もデザインに変化のない商品を作り続ける紙工芸の世界では異色の存在。 さらに、大量生産された安価な紙工芸が中国本土から出回り始めたことで地元企業は存続の危機に瀕している。 Au Yeung さんは、現在香港で紙工芸に携わる職人は 100 人以下ではないかと推定している。
「1 つの紙工芸を作るだけでも多くの時間と労力を要する為、若い人々はなかなかこの業界に入りたがりません。」
Au Yeung さんが手掛ける流行の最新グッズに似せた独特の紙工芸品は、若い夫婦の間で特に利用されている。
「遺族の辛い胸の内を聞き、仕事が手につかないほど落ち込んでしまうことがあります。なのであまり個人的な話はしないようにしています。人々は、トレンドアイテムの模倣品を捧げることで死に対する辛い思いが和らぐのではないでしょうか。」 Au Yeung さんのもとには、香港の子供や若者達が生存中に憧れていたカメラやビデオゲーム、ブランド物のハンドバッグの注文が多く寄せられている。
なかには、亡くなった若いカップルがあの世で結婚できるようにと願い、伝統的な中国の結婚衣裳を身にまとった花嫁と花婿の紙工芸品の依頼など心に残る注文もあるという。 最近 Au Yeung さんは、病気で娘を亡くした若い両親のためにハイヒールを 1 足作り上げている。
紙工芸の世界に身を置いて 10 年になる Au Yeung さんにも納得のいかない作品が 1 つだけあるという。それは開閉式の傘なのだそうだ。
「本物の傘のように開いたり閉じたりできる作品を作りたいのですが、なかなか上手くいきません。 何度挑戦しても、開くと紙傘が破れてしまうのです。」 本物の傘を購入し、構造を念入りに調べる Au Yeung さんの辞書には諦めという文字は無い。
Au Yeung さんのユニークな作品の数々は決して一筋縄ではいかないものばかり。完成するまでに多く時間を費やしているが、一度手元を離れると墓地で焼かれてあっという間に灰になってしまう。 Au Yeung さんは、作った作品は全て写真に収めているという。 「あの世の人々のための『商品』を作っているということを、いつも心に留めています。」と語った。










Bo Wah Effigies
2C Fuk Wing Street, Sham Shui Po、電話:+852-2776-9171
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